音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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ひこうき雲 / 荒井由実 (1973/2000)

日本版女性シンガーソングライターの女王は荒井由実か中島みゆきか、というところに落ち着くのだろうけれども、デビューアルバムとしての傑作を残しているのは前者ではないかと。

全体的に曇り空(同タイトルの曲も入っている)に覆われているような閉塞感があり、どこか儚げで若き世捨て人の雰囲気を醸し出している。

よく中島みゆきは暗いといわれるが、一方ここでの荒井由実は絶望感のレベルまで達している。あまりにも繊細。聴いているととにかく気分がどんよりとしてくる1枚。今日のような天気には実にふさわしい。