先達はあらま欲しきことなりであって、このベートーヴェンのピアノソナタ全集を聴くにあたって、お勧めの楽曲を数曲挙げてもらっていたのです。そうでもないと、クラシック若葉マークの自分にはどこから手をつけて良いか分からないですからね。
お勧めしてもらったのは、以下の楽曲。
8番:悲愴
14番:月光
17番:テンペスト
21番:ワルトシュタイン
23番:熱情
29番:ハンマークラーヴィア
30番以降の3曲
これらをランダムに聴いてみたのです。
そして思ったのですが、このファジル・サイさん、結構「歌っちゃう系」のピアニストですね。悪い意味ではなく。
全体的に繊細さよりは躍動感の方が勝っているように自分には感じられました。歌っているピアノなので、聴いていて分かりやすく、曲に入り込みやすいのもそう形容した理由。曲の勘所を分かりやすく提示してくれる演奏とでも言えばいいかな。
ベートーヴェンのピアノソナタの入口としては悪い出逢いではないな、と。
こう言った特徴の掴みやすい演奏を聴くと「では他の人はどう弾くのだろうか?」と次なる興味が湧くのです。正にクラシックの沼。
でもですよ。
それ以前の問題ですが、本当に少し前までピアノソナタなんて全然聴けなかったんですよ。退屈で。
このように人と言うのは興味があれば勝手に育っていくものなのだなと、自画自賛的に実感しております。
もちろん、聴くに面白い曲を紹介してもらったからでもあります。
先達に感謝。