音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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薔薇色の明日 +3 (2022 Yoshinori Sunahara Remastering) / 高橋幸宏 (1983/2022 96/24)

中年男性のロマンティシズムやセンチメンタリズムと言ったものは、日本語に集約させると「情けなさ」につながっていくように思える。

それは「失われた芯」や「燃え尽きた情熱」などと表現してもよいのかもしれない。

自分の中に残る燠を客観的に眺め、時折思い出したかのようにその熱さに指先を差し込み、その熱量の高さと冷めてしまった現実との落差に愕然とさせられるかのように。

この歳になって、より一層、高橋幸宏や鈴木慶一が根源的に持っている、その燠が生み出す虚に心惹かれるようになってきたのは、人生の当然の帰結なのかもしれない、などと。

薔薇色の明日 +3 (CD) (特典なし)