1988年作品。砂原良徳による2023年リマスタ。
リマスタによってこの音源が持っているソリッドな側面が押し出され、音の粒がビシッと決まっていく様が心地よく耳に響く。
以前にも同じようなことを書いた記憶があるのだけれども、ここでの高橋幸宏は非常に肉感的なのだよね。体幹がしっかりと作り上げられているポップス。
高橋幸宏自身が持っている突出したポップセンスの高さはもちろんのこと、対象リスナーの層を下に設定しないことで、ポップ・ミュージックで育った大人の耳に耐えうる、どこかゴシックな雰囲気さえ漂わせる存在感がある。