このアルバムの根元には「pray for the world」の精神が宿っていると思うのだが、リリース時にはコロナ禍と言う全世界的な危機からの脱出を願っていたはずが、今や世界は特定の国のために平和を願い、祈りを捧げなければならないような事態へと陥っている。
それは確かに国と言う単位の出来事かもしれないが、世界を大きく巻き込んでの動きへと変化していく危険性を大きくはらみ、もはや他人事ではないレベルに、それは生活レベルという足下から、達している。
私の習慣に祈るという行為は最近まで全く無縁だった。
ただ、祈るとは常にそうし続けることだけではなく、折に触れ、何か心の水面に波紋を作るがごとく、心を少しそこに落とすことではないかと考えるようになった。
そのような一貫としてのこのアルバムの再生。私は世界にまた少しばかりの祈りを捧げた。