音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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30代最後のツイていない朝

今日は下の妹の誕生日。言い換えれば自分の誕生日の前日ということで、それもなおかつ30代最後の日ともなれば、何か特別にいいことが起きずとも、平和に一日が過ごせれば、安心して40代を迎えられるな、などと思いながら、いつものように出勤をする。

駅前に着く。

背中が妙に冷たい。触ってみると明らかに濡れている。自転車のサドルに穴が開いていたので、そこから水が漏れたか?などと思ったが、背中というのがおかしい。「まさか」。鞄を肩からおろす。水筒の中の麦茶がこぼれたのではないだろうか。慌てて取り出そうとすると、iPodが地面に転がる。そしてさらに小さな破片が転がる。イヤホンの片チャンネルがステムごと折れてしまった!「なんてこった」。

ともあれ鞄の中が悲惨なことになっているのは間違いない。iPodは地面に転がしたまま水筒を取り出す。やはり犯人はこいつだった。キャップの締まりが緩かった。鞄の中は見事にぐしょ濡れ。今から家に引き返すわけにもいかず、キャップをしっかりと締めて駅に向かう。ステムごと折れたイヤホンは諦め、破片を鞄のポケットに放り込む。

しけった背中、壊れたイヤホン。なんと素晴らしい30代最後の朝だろう。不幸中の幸いと言えば、iPodそのものが麦茶まみれにならなかったことか。

ツイていない。情けなくも辛うじてサバイブした僕の30代の朝はこうして終わった。さぁ、ウェルカム40代。まずは前厄からのスタート。これが前厄のさらに前触れだったのか。前途多難。それでも生きていかなければならない。40代前夜。いや、前朝。これからの10年、「油断するなよ」という神の啓示か。それにしたって、あぁ。