音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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球体 / 三浦大知 (2018 Blu-ray)

夏の午睡ならば、白昼夢
走馬灯は確かな記憶か想像か

風にからからと回る洗濯物
傾いた陽が部屋に木漏れ日を欺く

眼鏡の裏から差し込む陽射し
弱々しく僕を透き通す

真実を開く光
何も隠していない嘘

それは好奇心
たまたまの若さ
あの時の若さ

室外機が立てる音
目覚めても
無い

傍らに一握の愛
ひとかけら指の間から床へと落ちて行く

部屋を舞う埃
光の間にだけ生を受け
消えた

何も契ってはいない
目覚めない
結ばれない

滴り落ちたそれ
偽り

書き残した文字
時とともに消えない言葉
真空の押し花
朽ちない悲しみ

巡り続ける秒針
回り続ける灯台
目指してはいなかった
戯れでしかなかった

真実と事実と過去
隠しきれなかった
棘が生えてしまった
花は咲かなかった

夏の午睡ならば、汗
走馬灯が呼び起こした狂い事が
荊の痕を肌に

NEW-S / T-SQUARE (1991/2015 DSD64) - FURUTECH NCF Booster-Brace 導入

FURUTECH NCF Booster-Brace を導入。

www.furutech.com

オヤイデの電源タップに取り付けて、何曲か聴いてみると、その効果はてきめん。これまで眠い音だと思いこんでいたサウンドからはその眠さが取れ、それでいてふくよかさは失われない。

ボーカル物を数曲試してみた後に、このアルバムを通して聴いてみることに。

まずアップテンポの曲で明らかなのは、その鮮度とシャープさ、スピード感が抜群にアップすること。音をよりドライブさせている感覚。それでいながら数多く鳴っている楽器がしっかりと整理されて音になって飛び出してくる。

バラードではメイン楽器が中心にスポットライトを浴びているかのように浮き上がり、アクセントとなる楽器は闇から湧いては消えるような感覚。

このアクセサリーは面白い。音がイヤな方向に引きずられることなく、音楽としての楽しさを増してくれるアイテムだわ。もっともっと、音楽を聴いてみたいという気にさせられる。

これはいい買い物をした。

NEW-S

ダイアローグ -Miki Imai Sings Yuming Classics- / 今井美樹 (2013/2019 SACD)

松任谷由実のボーカルで歌われる自曲と、今井美樹のボーカルで歌われるカバー。

前者はボーカルで情景を作り上げるタイプと言うよりは、情景を作ることを聴き手に委ねるタイプのボーカリストだと思うのです。

一方で今井美樹は、歌に情景を全て練り込んで、聴き手はその歌声で全てを把握するような、そのようなタイプの違いがあると発見してみた朝でございました。

いやぁ、聴けば聴くほど、いいカバーアルバムですよ、これは。特上のボーカルアルバム。

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今井美樹 Dialogue -Miki Imai Sings Yuming Classics- (Single Layer SACD) SSMS-027 SACD ステレオサウンドストア

「阿久悠 作品集」/ ピンク・レディー (2020 SACD)

デスクトップスピーカーのスキャンスピーク君で聴いても、当時のサウンドメイキングと現代のリマスタ&DSD化技術の高さが、勢いと説得力を持って訴えかけるのだから、本当にシャッポを脱ぐのみですよ。

もうね、聴いていて純粋にワクワクするのですよ。アレンジのキメの一つ一つ、歌い分けの上手い歌唱力。それらが最大限に引き出されていると言っても、決して過言ではない。

今までも書いてきたことだけれども、今まで手前はピンク・レディーの一体何を聴いていたのかと小一時間。

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www.stereosound-store.jp

SINGLES COLLECTION+6 / WANDS (1996 FLAC)

産業音楽、商業音楽と揶揄されても、人々の記憶に残ってしまえば、それで勝ちなのだ。

媚びない音楽であると謳ったところで、人々の記憶に残らなければ、何の意味はない。

そう言う意味ではビーイングサウンドは完全に自分にインプリンティングされてしまっているので、音楽の勝ち組なのですがね。あくまでも自分の中では。

ブルックナー:交響曲第4番 / ハイティンク, ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 (2014/2019 48/24 Blu-ray Audio)

ブルックナーを聴くと言う行為は、小舟で大河を下りながら、その周辺の風景、自然の雄大さを眺めるがごとく。

音の一つ一つに真剣に聴き入らずとも、その音楽を光景として楽しむことができる。

非常にぜいたくな時間の使い方。

今日は今までにないほど、自由に聴けたように思える次第。ようやくクラシックに対して、構えずに相対することができるようになってきた感あり。

善きかな。

RIDE ON TIME / 山下達郎 (1980/2002 FLAC)

少し気分を変えて、モスバーガーをテイクアウトし、近くの公園で昼食。音楽はこれで。

特にA面にあたる楽曲の流れは、夏に聴かずしていつに聴く、と言った感はあるのだけれども、日本の盛夏に聴くような雰囲気ではないのだよな。

梅雨前の、正に今、カラッと乾いた空気と高い空、それでいてじりりと来る日差しの下で聴くのにふさわしい。

それは音楽そのものが湿気を持たない作りになっているに他ならないからでして。

METAL RESISTANCE (日本盤) / BABYMETAL (2016 FLAC)

メタルの博物館的存在でもあるのがBABYMETALの音楽だと常々思っているのだけれども、少なくとも現時点、3枚のオリジナルアルバムをリリースした段階では、その博物館としてのまとまりの良さではこの2ndが突出していると言うのが率直な感想。

もちろん他の2枚も「面白さ」と言う点では、引けを取らないと思ってはいるのだけれどもね。