すごいよこの怪作。ボーカロイドと見紛うほどの鉄板ボイスに4つ打ちのどこかトランシーなサウンドが最初から最後の手前まで繰り広げられる究極の金太郎飴。もうどの曲がどれなんだかさっぱりわからない。これはこれで凄い。で、ボーカルまでもがハイエナジーで息をつく間もないので、これはある種のジャイアンリサイタルではないかと。きっと一定の声量と一定のトラックを一定のドカドカジャンで鳴らされると、聴いている方もトランス状態に陥ってしまうのではないかと。1回聴いたら1ヶ月は聴かなくてよいだろうと思わせる作品。これ、本気で作っている姿勢がビシビシと礫のように飛んでくるから痛い。アルバムを聴き終えたときの静寂が耳に優しい。