音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

SABRINA HEAVEN / THEE MICHELLE GUN ELEPHANT (2003)

昨夜のこと。「ミッシェルさんの全アルバムを聴こう」とふと思い立ち、今朝、TSUTAYAへ。在庫検索では欠けているアルバムもあったのに、何のことはない、全オリジナルアルバムがストックされていた。自分が持っている分を除いて5枚接収。

さて、どこから手をつけるか一瞬悩んだが、1stだけは結構聴き込んでいるので、ここはTMGEを聴き返そうと思った理由になった、ベスト盤のキャリア後半戦再生の面から、後ろから遡って聴くのがよろしいと判断し、最後のオリジナルフルアルバムから再生。それがこの作品。

TMGEをリアルタイムで聴いていた頃は、自分も若造だったこともあって、無節操な殺意を持った時に聴く音楽だ、と思いこんでいたのだけれども、ここで聴けるTMGEはBPMも重心もズシンと落とし、長尺の曲もがっちりと決めてみせる、男のハードボイルドの世界だった。

よく磨かれた洒落た革靴を履いて闊歩する男のその世界。初期のTMGEだったらバイクで駆け抜けるところを、直近のTMGEでは重力と自分の体重を確かめるように歩いて肩で風切る男の世界、下手すると任侠の世界なのだな。

このアルバムの後にミニアルバムを出して解散。なるほど、それも分からないでもない。ここまで男を磨いちゃ、もう他に手を出す道もないだろうと。10年前だったら理解出来なかっただろうが、今だから見えてくる、聞こえてくる、TMGE最後の勇姿。イカしてた男どもの油絵の記録。あんたら、カッコいいよ。