音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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ROUNDABOUT / キタニタツヤ (2024 96/24 Amazon Music Unlimited)

青い才能たちの爆発力が凄まじい2020年代ですね。

キタニタツヤは昨年末の紅白歌合戦で初めて目にして、「こりゃまた…」と驚いた才能の一人であります。

私にとって、今の今まで失われていた2020年代のJ-POPを追いかけているここ数ヶ月ではありますが、キタニタツヤもその対象の一人。いいタイミングで新作アルバムがリリースされました。

オープナーからしてしっかりと私の耳を鷲づかみにし、最後の最後まで息もつかせず一気に聴かせて頂きました。

代表曲「青のすみか」をもじるわけではありませんが、それにしても青い。その青さが爆発力を持って届けられることで、目を逸らすことを許さない力強さが私の前に立ちはだかっている感。

2020年代のJ-POP旗手の特徴は「時代のごった煮」感にあると考えています。

それらアーティストが飲み込んできた過去の影響力がどこか特定の一点に限られることなく、全てを是として今のアウトプットに繋がっているのではないのだろうかと。模倣や焼き直しにとどまることは全くなく、過去や競合との照合が行われている上で、オリジナル作品としてのプレゼンに至っている。データを活用する時代のアーティストたち、とも言えるかもしれません。

だからこそなのか、私のような年代のものにとっては、新しさと懐かしさが共存しているトラックが次から次へと生み出され繰り出されている感があるのです。それらが聴いていてつまらないはずがない。圧倒的な説得力とパワー、強い自信を持って届けられているな、と。

また一枚面白い作品を聴かせて頂きました。

ROUNDABOUT (通常盤) (特典なし)