音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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1234 / 大江千里 (1988/2024 44.1/16)

2024年最新リマスタ。

大江千里本人が監修していることもあってなのか、非常に真面目なリマスタが施されています。本人不在な音源に陥っていない。あの当時の音の空気感に、若干の肉付けをする程度の処理のみを行ったかのごとく。

何よりもボーカルが全く邪魔されておらず、安心して聴き通すことが出来ました。この作品の肝は大江千里の繊細なボーカリゼーションにあると思っているので、その安心感はなおのこと。

それまでのキャリアのポップネスの集約と、その後に展開して行く内省感との危ういレベルでの両立が絶妙なバランスにあるアルバムであるからして、下手に現代的な処理を施すとそこが大きく崩れてしまうのだと、このリマスタを聴いて思い至った次第です。

個人的にこの前の大江千里にもこの後の大江千里にもそれほど深い魅力は感じることがなく今に至っています。だからこその興味の注力も大きいのです。CDメディアを見捨てた人間のくせに、このCD盤を買ってしまうほどにね。

1 2 3 4 (通常盤) (CD) (特典なし)