自分がクラシック音楽に傾倒した理由は「感動の原動力」がそこにあるからだと認識させられた、マゼール指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団によるシベリウス。
1963年に録音された第1番と1966年に録音された第5番を聴いた。いずれも2015年リマスタ。Blu-ray Audioの96/24音源にて。
「何だか凄い」「何だか格好いい」
この単純な要素を備えた作品、演奏に感銘を受けることが出来るからこそ、自分にとってのクラシック音楽を聴く楽しみがある。
そして、自分の数少ないリスニング経験では聴いたことがなかった、鋭いウィーン・フィルの演奏、シャープなシベリウスがそこにあった。
1960年代と、最早骨董品とも言える演奏ではあるが、若かりし日のマゼールの指揮が、これほどまでに輪郭の明瞭な、演奏を作り上げることが出来ていたのだと言う感動…を通り越し、恍惚となる域にまで達していた。
自分が好むシベリウスと言う受け皿は、これほどまでに、その演奏にかかわる者の手腕を分かりやすく浮き彫りにするのだとも実感させられた。
この聴了上の初期衝動的感動は、何かに記しておかなければならないと思い、このように文字通り書き殴っている次第。
書き殴りなので、これ以上の推敲は野暮というもの。文章の破綻こそが感動の表れだという言うことにしておこう。