音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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CLASSIC PRO CPH7000BT ワイヤレスモニターヘッドホン インプレッション

SOUND HOUSE(サウンドハウス)による「CLASSIC PRO」ブランドのワイヤレスモニターヘッドホン。

その基本性能と音楽再生能力の高さに驚かされた。

近年のヘッドホンと比較して、一聴すると低音域が少し不足しているようにも感じられるかもしれないが、それが逆に大きなアドバンテージになっている。特にベースの動きや、ソースによっては録音時のスタジオ、ブースのアンビエントまでをも把握することが出来るのだ。

またやはり最近のヘッドホンにありがちな、低音域過多による中音域のマスキングが少ないために、ボーカル帯域も明瞭。ギターのストロークや、シンバルなどの金物のアタックや散り加減もはっきりと表現されている。

楽器の一つ一つを描き分ける分解能も非常に高いために、楽器の配置や各楽器が持っているアンビエントもわかりやすく、ミックスの意図もしっかりと意識させられる。

わずかにボリュームを上げ気味にしてみると、例えばフェードアウト時の切り口のタイミングも聴き取れる。それほどまでに本機が繊細さを持っていることも意味している。

総じてトゥー・マッチ・ファットなピラミッドではなく、自然なピラミッド。モニターヘッドホンのモニターたるゆえんがここにあるのでは。かといって従来のモニターヘッドホンにありがちな味気のない音ではなく、音楽を楽しむ上でのきらびやかさも兼ね備えている。

恐ろしいことにこれらはスマートフォンからのaptXでのBluetooth伝送音によるインプレッション。これならば同種同系列に展開されているワイヤード専用ヘッドホンをあえて選択する意味は大きく失われる。ワイヤードの音質は担保された上で、Bluetooth接続においても音楽を楽しむ上での基本性能が十二分に備わっているからだ。

対応コーデックの最上位がaptXであるために、ハイレゾ音源再生時におけるディスアドバンテージがあるのではとも危惧したのだが、前述の通り、音楽再生能力の資質がしっかりしているために、その音源がCD音質レベルにリデュースされても違和感が少ない。

これが税込定価7,980円の音であるとはにわかには信じがたい。時折クーポンによる割引が行われているので、そのタイミングで買うととんでもなく破格で高性能なヘッドホンが手に入る。

ノイズキャンセリングは不要、Bluetoothでもワイヤードでも楽しめる、そのような安くて高性能なヘッドホンが欲しいのであれば、本機は間違いない選択になる。

今回は既に購入した方から本機をお借りしてファーストインプレッションを書いたのだが、これは自分でも購入することは間違いない。

https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/286216/