私の00年代。図らずも自分と精神の彷徨を再び発掘することになった音楽の旅、ラスト一本。そこにこの作品を持ってきたのは別にふざけているわけではなく、至って真面目に選んで聴いている。別に辛いだけが00年代だったわけではないよ。
このアルバムは自分の中でNARASAKIがブームだった頃に、神からのギフトだったのではないかと思われるタイミングでのリリースだったのだよね。
そのNARASAKIの殺人ギターと三柴理の殺戮ピアノだけで今でもご飯の三杯は余裕。そういった意味においても「ケテルビー」は目を覆うほどに壮絶かつ悲惨なロックチューンだよな。だって猫かと思ってよく見りゃパンなんだぜ。異論は認めない。仕方がない。
音楽と精神が癒着を起こしてしまった挙げ句に人生をこじらせたのがこの頃の自分だったのであれば、この作品はそこから抜け出すための風穴のようなものだったのかもしれないな。
寝るか。