強硬な手段を用いて手に入れたディスク。後悔はしていない。
華やか。それは決して浮かれていると言う雰囲気ではなく、厳かに華やかに。しっかりと地に足を着けて、バッハの譜面を水も漏らさぬ覚悟で演奏していることが伝わってくる。それがそこはかとない緊張感に繋がっているようにも思える。
それでいてふくよか。ここまで柔らかいブランデンブルク協奏曲を過去に聴いたことがなかった。バッハとカール・リヒターは何とも贅沢な時間を、今にもたらしてくれている。
SHM-SACDの威力も十分で、アナログライクな録音パッケージに非常に満足しております。アナログ録音の古い音源は、SACDの最も得意とするところだと、最近特に実感しているのでね。
さて、引き続き第4番~第6番も聴きますか。