音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

TSUGARU / 上妻宏光 (2020 96/24)

一巡して、古典楽曲がやはり面白い。

聴いていてその人なりの色が出てきやすいこともあるし、その楽器のために作られ、練られてきた楽曲であるからこそ、古典ならではのワビサビが明確になりやすいこともあるかもしれない。

上妻宏光の本作も津軽三味線一本で再び勝負に挑んできた感があって、非常に興味深い。かつてのブームの中でホープとして活躍してきた時代に比較すると、格段に音に深みと、なによりも渋さが現れてきた。

津軽三味線の演奏は日本的グルーヴだと常々思ってはいるのだけれども、演奏上の音にねじれが多く現れてきて、そのグルーヴに磨きがかかってきたように思えるのだよね。

昔の若い、溌剌とした演奏も良かったけれども、この人、今が一番面白いですよ。