音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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SHURE AONIC 50 着弾ファーストインプレッション

「ああ、音の見通しが非常にスッキリしているな…」

SHURE AONIC 50でブルックナーの第4番を、DAPからBluetooth接続して聴きながらの第一印象。

アクティブノイズキャンセリングモードはノーマルに設定。LDACでFiiO M11 Pro SSから接続。

居間のテレビの音は弱音部でかすかに聞こえる程度。この点においてノイズキャンセリング能力はSONY WH-1000X M3に譲るけれども、とにかく音質が素晴らしい。別次元。これがSONYでは出来なかったこと。

SONYはいわゆるSONY音質の中低域重視の音作りが、高域をマスクしてしまうばかりか、オーケストラ物のクラシックを聴くとモコモコの音になってしまうと言う、自分的大欠点があったのです。

その点、SHUREのこれは、楽器の一つ一つが明瞭に分かる音作り。言い換えると「真っ当なヘッドホン」の音が出る。音が鳴り出した瞬間に「これだ!」と思える音。

ノイズキャンセリングヘッドホンとは言え、自分の場合は室内でじっくりと集中して音楽を聴くことを主目的としているので、音がマズかったらその時点でアウトなのです。

SONYはやむを得ず購入し、やむを得ず使っていたので、我慢も限界に来ていたところにこのSHURE。渡りに船とはこのことで。

おっと。クラシックばかりではいけない。

FiiO M11 Pro SSはLDACでも44.1ないし48/24での接続になるので、LDACよりも、接続安定性を重視した上でaptX HDに切り替えて、宇多田ヒカル「Passion」。

丁寧なミックスによる音のミルフィーユがしっかりと表現される。すなわち、ポップスにおいても「見通しのよい音」に作り上げられている。

低域重視の音作りな所で三浦大知「(RE)PLAY」。低域がブーミーにならず、タイトな仕上がり。こちらも音の重なり具合が非常に明快に表現される。音のスピード感も十分。

ボーカル物から星野源「Pop Virus」。ボーカルの線が全く音痩せしない。ソリッドなトラックも妙な付帯音が乗ることなく、録音の良さがそのままに現わされる。

ロックからFoo Fighters「Dear Rosemary」。192/24の音源だけれども、ハイレゾ感はもちろん十分。デイヴ・グロールとボブ・モールドのギターの重なり方が魅力的なこの楽曲。ボブ・モールドのコーラスもしっかりと分離して好印象。ギターサウンドのヘヴィネスも必要十分。

最後にジャズから、自分が最も重視しているリファレンス音源、Fried Pride「Burnin' Up the Carnival」。アコースティックギターのポジションチェンジ時のごくわずかな擦れ音、つま弾き方の違い、パーカッションのダイナミクス、そしてボーカルの繊細さと太さ。これがノイズキャンセリングヘッドホンから出る、しかもBluetoothの音であるならば、もうこれ以上に求めるものはなし。

色々な意味で決定打です。もう。これは一度使うと手放せませんな。

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SHURE AONIC50 外箱

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こいつ、優秀すぎる。