こちらも先日、部屋の整理をしていたら発掘したCD。録音レベルの低さで、その筋では有名ですね。
さて、こいつを今の技術で鳴らしてみましょうかね。自分が取り得る最善の環境で。
CDをリッピングしてデータファイルに。それを電源部分を改良したオーディオ用のNASに格納し、そこからDACに出力して再生。ボリュームは現在の聴感に並ぶほどまで上げる。
さて、その結果、出てきたのは実にいい音。その後濫造されたリマスタ盤の存在を全て否定するかのような、生き生きとした、当時の録音に込められた意味をダイレクトに伝えてくれる音。
このCDの発売から30年以上経過し、再生機器の進歩や環境の進化で、ようやくその音源の真価が発揮されたと言うことには、どこか感慨深いものがある。
思えば、このアルバムを初めて聴いたのは、カセットテープからカセットテープにダビングしてもらった、粗悪な状態でのこと。それでもこのユニットが作り出す音の近未来感に一撃でノックアウトを喰らった中学生時分だったわけで。
近未来は現代になり、音楽を再生させる環境が全て進化、向上したことで、当時の本意を今に伝えてくれる。
音楽を聴き続けること、その楽しさや意味のような物の一端を、改めて知らされたような気がする次第。