「夜中にベト5を聴きたくて」
たまにやってくる真夜中のクラシックタイム。
今晩は優雅に寝落ちをしたので、納得の行く真夜中目覚めをしております。
金曜リリース新譜のつまみ聴きをしている最中に、急にベト5が聴きたくなり。
どれがいいかしらね?と自分のCDラックを眺めてみると、ベートーヴェンの交響曲全集はそれほど持っていないのだなと気がついた。
その中でも、近年の軽快系のベートーヴェンを聴く気分でもなく、かといって、ズッシリ重い70年代やそれ以前の録音物も、何か今の気分とは異なる。
で、中間を取って、1986年録音のショルティ&シカゴ響を。2018年リイシュー。多分まだ耳を通していない。
このコンビネーションのベト5を聴いてみると、意外なほどにオーソドックス。金管がバリバリ鳴るわけでもなく、バランスの取れた、ややゆったりとした感のあるベト5。
ストリングスの響きが悠々としているあたりは、意外性を持って受け止められた。シカゴ響、弦も美しかったのだな、と。
総じてなかなか…いや、かなり良い。
オケの重さが適度にあり、妙なクセはなく。ギリギリとした緊張感を演出することもなく、場面に即した味付けが相対的にドラマティックさすら醸し出している。
急にベト5が聴きたくなったのは、この音源が自分を呼んでいたのか、などと思ったりもして。