音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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ロドリーゴ:アランフェス協奏曲、ある貴紳のための幻想曲、マドリガル協奏曲 / イエペス, ナバーロ, フィルハーモニア管弦楽団, イギリス室内管弦楽団 (1977,1979/2015 SACD)

6年前に背伸びをして買った作品。何度か聴いて、当時なりによいと思ってはいたのだけれども、いつの間にか死蔵品になっていた。

ふとラックの片隅にこいつがいるのを発見して、再生してみると。

俄然いいですね。購入当時に聴いていた時とは全く印象が異なる。ギターとオケとのバランスの良さと、その溶け合う感覚が滑らかで心地よい。それを感じ、理解できている自分がここにいる。

イエペスのギターはどこまでも柔らかく、熟成された音と表現しても恐らく間違いではないだろうと。

当時のオーディオ環境ではこの音が引き出せなかったと言う背景もあり。今の環境ならば、ヘッドホンで聴いていても、音の滑り出しが快感に繋がるほど。

自分が生まれてからそれほど時間が経ってない頃に録音された音源ではあるけれども、古いと言う印象は全くない。

むしろ現代の若手ギタリストが弾くロドリーゴ作品は、若干痛みを覚えるかもしれない。音のつぶて、的な意味合いで。今の福田進一あたりが演奏すると、きっとまた異なった好印象を受けるのかもしれないけれども。

福田進一といえば、ヴァイオリニストのライナー・キュッヒルと共演した作品が素晴らしく(以下延々と続くので略)。