友人Mより「最近、CASIOPEAはこのアルバムがお気に入り」との話を受け「はて、この音源は手元に残っていたかしら」と思ってみたら、すっかりHDDの肥やしとなって埋もれておりました。
リアルタイムでは間違いなく聴いているアルバムなのだけれども、それほど良いと思ったことはなかったのです。自分の中では地味なアルバムにカテゴライズされたままで終わっていたと言う。
果たしてこれを今聴いてみると、実にいぶし銀で素敵なアルバムではないですか。
華やかさは前2作に譲るのだけれども、よく練られた渋さが魅力的な作品。
確かに曲もコンパクトではあるし、日山期に入ってのCASIOPEAが、急に失速したかのような一発目の印象は与えたかもしれない。
それでも聴けば聴くほどアンサンブルの上手さが光る、まとまりのよい作品であると、今なら高く評価出来ます。
先の友人Mは「ナルチョがしっかりと伴奏に回っている」旨の発言もしていたのだけれども、それもなるほど納得。俺が俺が、になっていない。だからこそのアンサンブル、バンドとしてのバランスの良さなのだろうと、合点が行った次第。
あまりにも予想外によい作品だったので、中古CDを探して購入してしまいました。MP3のままではもったいないのでね。
