音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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Lucy / 坂本真綾 (2001 44.1/16)

このアルバムは少女期を描いたとも言える傑作『DIVE』と、大人へと向かって自立を始めたとも言える『少年アリス』とにはさまれて、そのすき間のような位置に入り込んでしまったように長らく思いこんでいたのだけれども、いやはや、引っ張り出して聴いてみるとこれはこれで楽曲重視な存在の作品ではなかったかと。

個人的に「マメシバ」と「紅茶」が収録されている時点で、もう感涙物なのですがね。「2001年の自分はこの曲とともにあったな」と、今では軽く笑い飛ばすほどの価値も無い、それでもやはりそこはかとなくほろ苦い思い出に浸れるのですよ。溜池山王の辺りにあったオフィスに通っていた、あの時期の作品。

虎ノ門と言い、溜池山王と言い、あの辺は自分にとっての強力かつ強烈なダウナースポットなのだよね。あの辺でつとめている時期の自分は大抵弱っていた。

そのようなことを、2023年の今に少しばかり思い出しながら聴いておりました。

Lucy