あれ?
前作を聴いた際にはさほどそそられなかったよね?自分。
先日、サブスクのバイラルチャートか何かを時間潰しに聴き流していた際に耳に飛び込んできたボーカルがmiletだったのですよ。スマートフォンの画面を見て「え、これ、miletなの?」と。ダメダメなことに曲のタイトルを失念してしまったのだけれども。
気を取り直してフルレンスのアルバムを聴いてみたのです。最新作を。
ボーカリストとしてのドライヴ力には結構なものがあるかと。特にロックナンバーでの耳を惹きつけるスタイルは、自分が勝手に抱いていたmilet像をよい意味で裏切ってくれて小気味よい。それは説得力があると言い換えてもよいかも。
曲調にスタイルをアジャストしていくタイプのボーカリストなので、やや自分の期待値から外れる楽曲もあるのだけれども、基本的には何の問題もなく受け入れられる。
90年代から今に至るエポックメイキングなボーカリストたちのスタイルを全て呑み込み、20年代の今にブラッシュアップさせた形で自らの個性を加えて打ち出しては、提示して繰り出すタイプのボーカリストでもあるのだなと。
前作はいきなりアルバムから入ったので、そこにあった様々なカラーを受け入れるための自分のキャパが、オーバーフローを起こしてしまっただけだったのかもしれません。
いやいや、うっかりこれをスルーしてしまうところだった。アルバム単位ではなく楽曲単位で様々なアーティストの中から光るものを見つけたり、向こうから飛び込んでくることもあるのだよね。ラジオ番組を聴かなくなったからなおのこと。
自分に言い聞かせました。「先入観と過去の傷で今を否定するなよ」と。凝り固まった聴き方をしては音楽が泣く。自分の想定外で出来ているサブスクの公式プレイリストは今後ももっと多用していきたく。