音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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AZLA SednaEarfit XELASTEC 着用ファーストインプレッション

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SednaEarfit XELASTEC

おそらく、今日は多くのイヤホンマニアがこのイヤピースを試しているはず。ご多分に漏れず、自分もその中の一人。ヨドバシドットコムの配達を待っておりました。

ちなみに自分が常用しているのはJVCのスパイラルドット++。左がMサイズで、右はMSサイズを使用。

まずは確認のためにいつものそのイヤピースで聴いてみる。イヤホンはikko OH10。DAPはFiiO M11 Pro SSで。

当然の事ながらいつもの音。このイヤピースに落ち着くまでは相当な回り道をしたけれども、発売と当時でこのイヤピースが気に入っていたのだよね。

で、AZLAのこの新作が「吸いつくような最高のフィット感」とパッケージに書かれているように、どうやら凄いらしいと言うことで、発表と同時にすぐに予約。

で、いそいそと左右のサイズを確かめながらこのイヤピースに交換してみると。

あら。

Michael Jacksonの「Thriller」(DSD64)においては、低域はタイトでありつつも十分なファット感。それでいてキックドラムとベースラインがファットになりすぎす、痩せることもない。中音域のボーカルライン、それに付帯するシンセのラインは適度に前面に出る。上物の高域キラキラ、シーケンス系の音はより明瞭に、それなのにドンシャリ方向に妙なチューニングがされることもない。

Foo Fighters「Dear Rosemary」(192/24)においては、重なってしまいがちなギターと、ボーカルとコーラスがきれいに分離して耳に届けられる。これまでに体験したことのない分離感。バンドアンサンブルとしての重量感も抜群。

MISIA「真夜中のHIDE-AND-SEEK」(88.2/24)では、ベースラインからストリングス、ホーンセクション、ボーカルと、それぞれの役割が、それぞれの位置にきれいに定位し、楽器のバランスも崩れがない。

宇多田ヒカル「travelling」(96/24)では、シーケンス音がでしゃばらず、ボーカルにフォーカスがしっかりと当たっている。

竹内まりや「プラスティック・ラブ」(44.1/16)では、空間処理が非常に優秀。ドラムのアタックの良さも耳に心地よい。下から上まで、しっかりと伸びて音が広がる。もちろんボーカルはクリアに前面に出て、こちらもいいあんばい。

全体的にメリハリがありつつも聴きやすい音に仕上がっている。そしてこれ以外にも色々と音源を聴いてみると、分離の良さが圧倒的に素晴らしいことに気付かされる。OH10がこんなに分離のよいイヤホンだったとは、と新発見するほどに。

これは悩みますよ。JVCにするかAZLAにするか。

ただ、一つ決定的な差がありまして。

それは耳へのイヤピースの吸いつき方。

JVCのそれは普通に挿入するだけなので、自分の耳における左右のサイズの差が気になることがたまにあるのだけれども、AZLAのこれは全くそれが気にならない。これは大きなアドバンテージになる。

言うならば、イヤピースが簡易的にカスタムイヤピースに近い状態になってくれるのだから。

とりあえずのところ、粗探しは置いておいて、しばらくこのAZLAの新兵器を使ってみようと思います。それくらいに気に入りましたよ、これ。