やっぱり歌う女優さんだ。
楽曲によっての表情のつけ方、変化が見事。どこか懐かしく甘酸っぱい70年代の雰囲気がよく現われており、歌としてしっかりとした味が出ている。
アレンジは「壊す系」で来ましたね。そこはさすがの鳥山雄司先生。その壊す手綱を緩めることなく、とことん壊しては「そう来るか!」と唸るサウンドメイキングをしていらっしゃる。
ファーストインプレッションでの白眉は「ガンダーラ」。この楽曲が持つ独特のオリエンタルな郷愁感と気怠さが、歌として見事に表現されている。
おそらく演じると言うことは役柄をモノにすることなのだろうけれども、ここでの上白石萌音は完全に楽曲が持っている役柄を自分のモノにしている。
全てはひいき目であるけれども、いやはや、素晴らしいお仕事であります。脱帽。