荻野目洋子SA-CD化作品、もう一丁。
音質に関する感想の全ては前アーティクルに譲ります。
1986年と1987年は、自分が小学生から中学生に上がる時期に重なっていて、それまでアイドル作品を好んでいた時分から、バンドサウンドへと好みが変わっていったのであります。
従ってこの作品は前作ほどには聴き込んでいなかったのですが、いやはや、なかなかどうして。こちらも相当によろしいではないですか。
ライナーを読むと、今作は収録曲のそのほとんどが筒美京平のペンによるもの。この当時にはそのようなことはつゆ知らず。今改めてそれを踏まえて聴いてみると、実に聴きごたえのある1枚。
前作がダンスオリエンテッドなポップに傾いているとすれば、今作はより楽曲重視の世界観で攻めたのだな、と。作詞が売野雅勇によるもので、アルバムの世界観を統一させていたことにも気がつかなかった。子ども心に「軽井沢」やら「246」やらがずいぶん雰囲気的に多いなと微妙に感じ取っていたくらいのもの。
過ぎ去ってしまえばそれで終わってしまうはずの作品群に、あれから35年も経過し、再び相まみえることによって見えてくるもの、情報が増えていることに気がつくのであります。
とてもいい機会になりましたよ。両ディスクともに、これは手放してはいけないものですね。しっかりとCDラックに組み込ませ、馴染ませます。