音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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シベリウス:交響曲第7番 / ヴァンスカ, ミネソタ管弦楽団 (2016 SACD)

で、比べてみたわけですよ、ヤルヴィのシベリウスと。

もうその差は歴然明確驚愕。ここまで違ってくるものかと。

濃度の高いヤルヴィ&パリ管と、淡い色合いのヴァンスカ&ミネソタ管。ヤルヴィは意外と斬り込み隊長型。ヴァンスカは石橋を叩いて渡るタイプかと。

前者は思い切りがよくて気持ちよい。後者は慎重に音を重ねていて見通しがよい。

そこでまた思い至った。ヴァンスカ&ミネソタ管のマーラーを聴いた、マーラーマニアの友人が「恐る恐る演奏しているような印象がある」と言っていたのだけれども、それが自分がシベリウスで抱いた「石橋を叩いて渡る」と言うことではないかと。その分、明晰に聞こえてくるのはヴァンスカの方なのだよね。

どちらが良い悪いではない。甲乙つけ難い。全く特徴の異なるシベリウスを、ほぼ同時期にリリースされた音源として楽しめるというのは、非常に贅沢なことではないかと。

これがクラシックの楽しみ方という物なのだなぁ…。しみじみと思う、土曜日の朝でありました。

Sibelius: Symphonies Nos 3, 6