で、比べてみたわけですよ、ヤルヴィのシベリウスと。
もうその差は歴然明確驚愕。ここまで違ってくるものかと。
濃度の高いヤルヴィ&パリ管と、淡い色合いのヴァンスカ&ミネソタ管。ヤルヴィは意外と斬り込み隊長型。ヴァンスカは石橋を叩いて渡るタイプかと。
前者は思い切りがよくて気持ちよい。後者は慎重に音を重ねていて見通しがよい。
そこでまた思い至った。ヴァンスカ&ミネソタ管のマーラーを聴いた、マーラーマニアの友人が「恐る恐る演奏しているような印象がある」と言っていたのだけれども、それが自分がシベリウスで抱いた「石橋を叩いて渡る」と言うことではないかと。その分、明晰に聞こえてくるのはヴァンスカの方なのだよね。
どちらが良い悪いではない。甲乙つけ難い。全く特徴の異なるシベリウスを、ほぼ同時期にリリースされた音源として楽しめるというのは、非常に贅沢なことではないかと。
これがクラシックの楽しみ方という物なのだなぁ…。しみじみと思う、土曜日の朝でありました。