アッテルベリ全集ラスト。
北欧スウェーデンへのその距離の遠さに思いを馳せるかのごとく郷愁感を覚えると同時に、勇ましさを印象づける楽曲の作りと現代的な楽曲としての見通しの良さを与えてくれるアッテルベリ。
第7番ではアッテルベリ節とも言える楽曲の構成と、これら想いが交錯するような作りで魅せる。
第9番においては、スウェーデン語と言う聴き慣れない言語で歌われるメロディと声楽曲にありがちな過大な仰々しさが抑えられ、やはり異国への郷愁が強まる作りになっている。端的に言えば「切ない」の一言だろうか。暗示的に曲が終わるのも、不思議な余韻を残してくれた。
さて、アッテルベリの交響曲を一通り聴いてきて、その魅力に一瞬にして取り憑かれたわけだけれども、一過性で飽きるような類いではなく、聴き込みの深掘りをもっとしていきたいと感じさせる強さがあった。
これは自分のクラシックリスニング生活に、何かしらのインパクトを与えてくれましたよ。現時点で言えることは、クラシックであっても雑食果敢に挑んでも良いのだとね。