パーヴォ・ヤルヴィの好きなところは、たとえそれが難解な曲であっても、初めて聴く曲であっても、非常に分かりやすく曲のツボを提示してくれるところにあると思っているのです。
曲の聴き所が明確に現われるために、そこに至るまでの過程もまた同時に浮き彫りにされ、結果として楽曲トータルで楽しませてくれる存在。
それが自分にとってのパーヴォ・ヤルヴィなのだと、これを聴いて再認識した次第。
思えばベートーヴェンを初めて「格好いい」と思わせ、クラシック音楽に対する決定的なアイオープナーになったのも、パーヴォ・ヤルヴィの指揮によるものだったわけで。
そのようなことを考えながら。