ここ数年のポップミュージック界隈では「ギターソロが存在しない」ことがキーワードになっているようなのだけれども、YOASOBIもまたその一例なのだろうなと思いつつ聴く。
ポップミュージックにおける一曲あたりの情報量が増える一方、そのわずかな時間においてギターソロに割く時間や情報をその他の音色や歌詞などに割り当てるようになっていることも、それを置かなくなった一つの理由なのだろうと。
作り手が必要に応じて当然のようにそこにあった音を整理していく過程で淘汰される楽器はこれまでも存在した。80年代には当然のように存在していたサックスソロが00年代あたりにおいてはすっかりと忘れ去られていたように、ギターソロもその崖っぷちに立たされているのかもしれない、などと。
それはポップミュージックのフォーマットが変わりつつあることを意味しているのかもしれないと解釈出来る一方で、それほど大騒ぎするほどのものでもないだろうと自分は楽観的に捉えている次第。
音楽のフォーマットなどはその時々のトレンドによって移ろいゆくものであって、今がそのような時期であるとも考えられるので。2020年代の今、本当に瞬間的な今、ポップミュージックの流れがそのようになっているだけの話、だとね。