音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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かもめのように / 研ナオコ (1977/2023 44.1/16)

本日のチルアウト仕切り直し。

LPのA面にあたる前半が中島みゆきによる提供曲で、B面にあたる後半が杉本眞人による提供曲。どれもこれも名曲過ぎて恐ろしい。全盛期の研ナオコ恐るべし。CD化されていなかったオリジナルアルバムにこのような名盤があるとはね。

その中でも、中島みゆきによる「杏村から」が名曲過ぎてもうね。この曲は既発ベスト盤にも収録されており、それを聴いた時から気に入っていた曲。改めてオリジナルアルバムの流れとして聴いてみても、やはり名曲なのですよ。

A面を「かもめはかもめ」で締めるあたりなんて、泣けと言わんばかりに素晴らしい力技。

前々から思っているのだけれども、この時期の中島みゆきと研ナオコの立場は、作り手兼歌うアクターとしての中島みゆきが持つ鈍色に対して、シンガーとしての研ナオコが演出家的ポジションをもって光を当てていたように思えるのだよね。

もちろんB面も素晴らしい流れであります。こちらは歌謡曲的色合いが強いけれども、この時代の「歌謡曲」が持っていた、音楽の何もかも飲み込む力の強さが表れていると思うのです。

それらを全て呑み込んで自身のアウトプットとしているあたり、やはり研ナオコはこの時代の偉大なる歌い手であると痛感させられるのであります。

かもめのように(特典なし)