音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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中島みゆき作品コンプリート / 研ナオコ (2014)

3枚組。研ナオコが歌った中島みゆき楽曲の現存する全音源をパッケージしたという力作。

いやー、力作だった。もともと研ナオコのボーカルスタイルは子ども心に好きだったし、中島みゆきの歌を歌わせれば一級品だと言うことも知っていたので、それを一気にコンパイルした企画というのはスルー出来ないと思い、新宿のTSUTAYAまで出張して接収。そしてその3枚組を一気に聴き倒すという荒技。相当暇でないと出来ない企画を敢行。どうせ暇です。

中島みゆきのメロディは当然のこととして、当時のアレンジャーのセンスが素晴らしい。初めて聴く曲でもすんなりと耳に入ってくる。そしてそれをバックに歌う研ナオコの情念の込め方も見事。ニューミュージックと歌謡曲が見事な融合を見せていた時代の楽曲群。

そこではたと気がついた。これは研ナオコと中島みゆきとの相性がいかに良かったかということの証明をすると同時に、中島みゆきメロディの初期作品をひもとくにも使えるアーカイブなのだということに。当然のことながら中島みゆきが歌っても何もおかしくない、良質なメロディが完璧に取りそろえられている。中島みゆき研究家にとっては、マストバイな一組。もちろん研ナオコが歌う中島みゆきが大好きという自分のような人間にも嬉しいコンパイル。これ、いいわ。

そして3枚を聴ききった。さすがにヘビーだった。でも近年の研ナオコのボーカルが衰えていないことを発見出来てちょっと嬉しかったりもする。そして過去の楽曲を大切に歌っている姿が目に浮かんで、なんともいえず小さな感動を覚えてみたり。

やっぱり中島みゆきメロディを歌うオーソリティは工藤静香ではなく研ナオコだよな。今後は資料としてHDDの中からちょくちょく引っ張り出すことになると思います。もちろんウォークマンにも収納。