音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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寒水魚 / 中島みゆき (1982/2018 HQCD)

中島みゆき9th。

愛の儚さ、人生の儚さを歌う。

それらが強調されるようなアレンジが施された楽曲が多数を占める、中島みゆき流の応援歌とも言える楽曲が並ぶ。

その点においては今現在の中島みゆきに最もアプローチしている作品であるとも言える。

この段階で、中島みゆきは逆説的な応援を得意とするように思えてきた。心を深く掘り下げることによって、自分の暗部を見つめ、そしてその心を昇華させ、自らの次への力へと変換させていく。

従って、歌われる世界は恒常的なネガティヴではなく、いつかのポジティヴになるためのステップなのだと思えるのだ。