少しだけ三浦大知を紐解いてみようと、このアルバムをチョイス。そして驚く。
問題作であり傑作である『球体』は突然変異種ではなく、しっかりとここから派生していたのだと気付かされた次第。
音楽とダンスに対してストイックである三浦大知が、なぜあの『球体』なる作品を作り上げる環境を整えることが出来たのか、そのヒントは十分このアルバムに含まれている。
根本的に求道者なのだな。三浦大知が踊るためのトラックをどのように作っていくか。聴かせるためにどのようなボーカリゼーションを選択するか。
本人のみならず、制作スタッフも一丸となってそこを追い求めていることが手に取るように理解できる。それを極めた先に『球体』があったのだ。
そこに思い至るまでに時間がかかりすぎてしまった。
1stアルバムをリアルタイムで聴き、「再デビュー失敗」の烙印を押した過去が恥ずかしい。