たまたまCDラックの中で眠っていたこのグラズノフ全集。交響曲集は順次聴いていたのだけれども、協奏曲集は全く持ってノーマークだった。
そしてピアノ協奏曲を選んで聴いてみると、これがまた濃厚にロマンティック。ロシアの濃厚さとはこのようなものを指すのかと、その典型を見たかのような感覚に。
後半のバリエーションでは、ピアノの表情の豊かさがあらわになり、また、時折現われるオーケストラとの掛け合いでは、ファニーな側面を見せてみたり、グラズノフらしい聴いていて楽しい展開も。
全体としては小品であるものの、これはなかなかに聴き所の多い作品であると感じ入った次第。
まだまだ眠ってますよ、こういったお宝音源が。あちらこちらに手を出している場合じゃない。ここ3年ほどに注ぎ込んだ財産は、本当に財産と化している。