今年「なんかいいな」と思いながらも再生回数を重ねきれなかった1枚。寝落ちは目前。布団なら敷いてある。そしていつの間にか大晦日へと突入していた。
さてはて、本作は西川貴教流ハードボイルドを突き詰めた作品。
三枚目を演じることがT.M.Revolutionに課せられてしまったスティグマであるならば、ソロとしての作品はそれすらも自分の武器として、切った刀でどこまでハードボイルドを演じ返すことができるかと言うチャレンジだったのではないかと。
そのチャレンジはしっかりと成功したように見えますよ。この人なりの「カッコよさ」を演じる方法をしっかりとシミュレートした上で、トラックに乗せることができたように感じられる。
硬派なんですよ。非常に硬派。サウンド的にもノーギミックで正当派。ソロである自分の武器が何であるかを理解し、作品を作ることに専念したことが手に取るように分かる。その実験は成功したのでは。
そう言った意味でも、ソロ作を作った理由、結果が明確な輪郭を持って現われている1枚。