音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番 / グルダ, シュタイン, ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 (1970/2016 SHM-SACD)

この所、ベートーヴェンのピアノ協奏曲は透明度の高いピアニストによる演奏ばかりを聴いていたので、耳がそっちの方向に慣れてしまっていたと思い、グルダを引っ張り出してみることにした。

確かに、特に高音の煌びやかさでは他にも特徴的なピアニストがいる。それでもグルダのこの演奏を聴くとほっこりと落ち着いた気分になれるのは、音がどこまでも曲線的に丸みを帯びているからなのだよね。

男性的ではあるけれども、柔らかい。それでいて哲学的。考えているピアノであるように感じられる。

ああ、これもいい演奏であることよ。