このようなアイテムがリリースされているとは気が付かなかった。このアルバムは小規模な会場と人数を入れてのライヴ作品であると知って、俄然興味が湧きましたね。慌てるかのようにして購入。
スナーキー・パピーは頻繁に繰り返して聴くわけではないのですが、聴き始めるとのめり込めるジャズ/インスト集団だと私は捉えております。何がどのように展開していくのか皆目見当もつかない曲の作りがまた痛快。今回も聴いていると頭の中が混沌としてくる音楽を展開してくれております。楽器の重ね方や音の使い方も、この集団ならではのユニークさを見せつけてくれます。
加えてライヴ録音ならではのスリリングな演奏が耳を引きつけて止みません。スタジオ録音だろうがライヴ録音だろうが、演奏している集団が集団なので、その強みの表現に差は表れず。
特に録音が面白いことになっているかと。楽器の存在感をしっかりと確立させた録音とパンの振り方になっております。オーディオ的にも耳に楽しい音源。これだけの大集団であるにもかかわらず、楽器の立ち位置が雑然としていないのでこれまた聴きやすく。音が飛びだしてくるかのような立体的な録音構造が、聴いていてこれまたたまらなくなってきますね。
調べると本作はDolby Atmosでミックスされているとのこと。Atomsのそれには絶対になり得ないけれども、それも2ch音源の定位の面白さと楽しさに貢献しているのかしら。
とにもかくにもシビれるインスト作品であります。今までこの集団の音源を聴いてきた中で、最もファーストインプレッションでガツンと来たかもしれません。やはりこう言った存在はライヴでこそ映えるものは確かにありますね。