音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

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坂本真綾20周年記念 トリビュートアルバム REQUEST / V.A. (2015)

さて。戦々恐々としていた真綾さんトリビュートでありますが、まずその前に僕にとってのトリビュート観を。トリビュート盤は、完膚なきまでに原曲のイメージをぶち壊すか、見事なまでにオリジナルに忠実にかつ拡張するかというところにかかっていると思うのであります。

で、今回の真綾さんトリビュートは、その両方がウェルバランスに保たれて収録されていたので、実はほっと胸をなで下ろしております。1曲1曲コメントしていったらキリがないのでその辺は割愛いたしますが、ベテラン勢はまず間違いのない自分色への染めっぷりで安心して聴けました。アイドル勢は若干アレンジに「?」と思った作品もありましたが(どれとは敢えて指摘しない)、歌唱自体はとても素直だったので、これまた安心して聴けました。ロック勢はもう、勝手にやって下さい。それはそれで面白かったので。

個人的に今回のトリビュートでナンバーワンを設定するのであれば、盤石のKIRINJIでしょう。歌唱ワークス、アレンジ、宇宙っぽさ、原曲のどことない儚さ。どれを取っても「うは、完璧」と言える出来だったと思っております。これだけでもこの盤を聴く価値があるのではないかと。

ということで、がっかりする要素が非常に少ない(ゼロではないが)、心地よく楽しめる真綾さんトリビュートでした。

そしてもう一つ。やはり菅野よう子のアレンジは偉大だわ。うん。