リマスタの功罪について考えておりました。
このベスト盤。1987年発売ですが、TM NETWORKがデビューしてからそれほど時間が経過していない段階でのベスト盤なので、比較的時間軸のレンジが狭いのだよね。
なので、(恐らく)音のバランスを軽く整えるだけで、大元はそれほどいじってない段階でのリリースだと思われるわけです。
近年リリースされたベスト盤などは、数十年というレンジにあるものを1本にまとめるわけですから、特に古い録音の物は相当に「今」の時間軸に近づける必要性が出てくると。
その結果、古い音源ほど音が極端にシャープになってしまったり、音圧がおかしなことになってしまったりという「害」が現れてしまうと。
実際、この1987年の音源を改めて聴いてみると、非常に音がファットかつ潤いのあるもの。ドラムの音などに顕著なのだけれども、アタックが太いのだよね。
それ以外にも音場なども広く保たれていて、聴いていて自然な聴感とも言えるほど。
リマスタ盤を盲目的にあがめていた時期もあるけれども、その音源を聴く際に、なぜリマスタ盤を聴く必要があるのか?そもそもリマスタである必要があるのか?
と言ったことを考える契機になりましたよ。
これはちょっと、色々と面白いことになってきたかもしれない。