プログロックではなくシンフォニックフォークだと勝手に一人で言い張っているルネッサンスの73年作。
2019年のリマスタで、パーカッションやコーラスの存在が随分と浮き彫りにされてますね。その他も何か違うのだろうけれども、そもそもこの音源をDAPで聴いたことがなかったような。
それはさておき。
この作品に出逢ったのがいつのことか、もうすっかり記憶の彼方に行ってしまいましたが、出逢ってからずっとこの方、このアニー・ハズラムの伸びやかなボーカルにやられっぱなしなのですよね。
シンフォニックフォーク(もうこれでいい)としての演奏にではなく、アニー・ハズラムの声にばかり耳が行ってしまう。全てはこのボーカルを盛り立てるためにあると言っても自分としては過言ではないのです。
もちろんトータルパッケージとしてのアルバムとして見ても、自分が言うまでもなく素晴らしい作品。なぜ意固地に「シンフォニックフォーク」だと言い張るか、その理由はこのアルバムを愛する人には通じてくれると信じているのだけれども。
プログロックには抵抗があるけれども、美しい女性のボーカルと、シンフォニックな演奏、そして忘れてはならないこれまた美しいピアノの旋律の三位一体なる音楽を聴きたいのであれば、マストではないかと。
1973年という年代を感じさせないほどの瑞々しさがここにあるかと。