音波の薄皮

その日に聴いた音楽をメモするだけの非実用的な日記

グリーグ&シューマン:ピアノ協奏曲 / スヴャトスラフ・リヒテル, マタチッチ, モンテカルロ国立歌劇場管弦楽団 (1974/2021 SACD)

最新のリマスタを施したとしてもこの音質となれば、もはやこれらは歴史的建造物ないし世界遺産の域なのかと思うこと瞬時。

それでも聴くに従って、1974年当時の演奏としての形式を、今に楽しむための貴重な録音であると実感させられた次第。

この時代ならではの重厚感とも言えるし、ブレンドされそうでブレンドされない、その絶妙なピアノの立ち位置、もしくはそれはリヒテルのピアニストとしての矜持のようなものが浮き彫りにされているとも言える。

腰を据えて聴くことで見えてくる音楽が持つサムシング。時代的背景、もしくは歴史的背景、そのようなものが存在する、やはり時代が作り出した音楽であると、こちらも襟を正して聴くのにふさわしい演奏であると。