人肌の温もりを感じさせるかのようなシベリウスはシベリウスではありませんか?
北欧の荒涼とした風景を描いていないとシベリウスではありませんか?
そのような馬鹿な話もないと思うのですよ。ましてやクラシック音楽の歴史から見ると、まだまだ時間の浅いシベリウス。解釈はこれから数百年のスパンで眺め、作られていくものだと思うのですよね。
それを今現在のイメージだけで固めて語るのはもったいないことではないかと。
音楽とはもっと自由で、思っているよりももっと広い解釈を受け入れてくれる芸術だと思うのであります。ステレオタイプで受け取る、受け入れる、固定することは、本当にもったいない。うん、もったいない。
そんなこんなで、このオッコ・カムとラハティ交響楽団によるシベリウス、抜群に気に入りました。全体的に明るく暖かく、実に暖色系の演奏。素敵です。